折り目正しい人

ちょっと古めかしいかもしれないけれど、ついつい使いたくなる言葉というのがあります。

そんな一つが「折り目正しい」という表現。

田中さんはいつも折り目正しくて、好感の持てる人だね。

「折り目正しい」というのは、自分にとって最大級の褒め言葉。

しかし考えてみると、折り目が正しいというのは、そもそもどういう意味なのでしょう?

折り紙がきちんと折れている。。。ということではないでしょう、たぶん。

新明解を調べてみると「折り目正しい」という見出し語はなかったものの、「折り目」の中にこんな説明がありました。

おりめ【折り目】

  1. 折った時に出来る、二つの面の境目。
  2. 物事のけじめ。「ー〔=行儀作法が〕正しい」

「新明解国語辞典 第七版」

ここから読み取れるのは、折り目を物事のけじめに例えているということ。

あちら側とこちら側の境目がきちんとしているということなのでしょう。

なお折り目正しいと言うときの「折り目」というのは、もともと着物の折り目を意味したよう。

その意味では、現代の生活から消えつつあるものに基づいた表現なのですが、日常語としての「折り目正しい」にはいつまでも活躍してほしいと思います。

 
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