フィンランド語学習記 vol.302 − ライオンたち
フィンランド語で「ライオン」は leijona(レイヨナ)。
この leijona の複数語幹はどのように作ったらよいでしょう?
『フィンランド語文法ハンドブック』には次のような記述が。
-a/-ä で終わる3音節以上の語では、原則として名詞であれば -a/-ä は -o/-ö に変化し、形容詞であれば -a/-ä は消えてしまいます。
『フィンランド語文法ハンドブック』P.143
具体的な単語とその変化を挙げてみましょう。
名詞 | peruna (じゃがいも) |
→ | perunoi |
---|---|---|---|
形容詞 | ihana (すばらしい) |
→ | ihani |
名詞のときは[a/ä]が[o/ö]に変化し、形容詞のときは[a/ä]が消える。これはルールの通り。
しかし leijona の場合はどうでしょう?
名詞 | leijona (ライオン) |
→ | leijoni |
---|
名詞なのに[a/ä]が消える。これはさきほどのルールに反しています。
フィンランド語教室の先生曰く leijonoi としてしまうと、母音が多すぎて発音しにくくなってしまうのだそう。
ライオンというのはもともと「猛々しい」という意味の形容詞だったとか、そういった歴史的理由を思い浮かべたのですが、それは考えすぎだったようです。
この程度の例外はどんな言語にもあるのでしょうが、ノンネイティブにとってはちょっとやっかいなライオンの語形変化のお話でした。