フィンランド語学習記 vol.307 − tutustua

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フィンランド語教室の一番最初のクラスで習ったフレーズの一つに、Hauska tutustua.(知り合えて嬉しいです。)という挨拶表現があります。

ここで使われている tutustua(知り合う)という動詞には、目的語が入格の形になるという特徴があります。

Hauska tutustua sinuun.(あなたと知り合えて嬉しいです。)

sinuun は「あなたは」を意味する sinä の入格の形。

[主格]sinä(あなたは)
[入格]sinuun(あなたの中へ)

tutustua の目的語が入格の形になるというのは覚えれば済む話。ただしフィンランド語には、目的語が入格の形になると、その目的語を修飾する形容詞も入格の形になるという特徴があります。

フィンランド語教室で使っているテキスト『suomea suomeksi』の第25課には、この「tutustua+入格」の形を含んだ次のような文が出てきます。

Kun Liisa oli seuramatkalla Roomassa, hän tutustui moniin mielenkiintoisiin ja hauskoihin ihmisiin.
(リーサがツアー旅行でローマにいたとき、彼女は大勢の面白く楽しい人々と知り合いました。)
*seuramatka(ツアー旅行)、moni(たくさん)、mielenkiintoinen(面白い)、hauska(楽しい)、ihminen(人)
長い!

tutustua の後の部分は、次のように複数入格の形になっています。

主格 moni mielenkiintoinen hauska ihminen
複数入格 moniin mielenkiintoisiin ja hauskoihin ihmisiin

 

ihminen のように[-nen]で終わる単語は、単数入格が必ず[-seen]、複数入格が必ず[-siin]という形になるので覚えるのは比較的簡単。

一方、hauska → hauskoihin という変化をひねり出すのは難しいですね。

それにしてもなぜこんなにも多くの格変化が必要なのか? 謎は深まるばかりです。

(。。。でも、頑張って覚えます。)