フィンランド語学習記 vol.309 − kokemus と elämys
午前中で仕事が終わり、夜のフィンランド語教室まで時間がぽっかりと空いてしまったある日のこと。
家に帰るのも面倒なので、カフェに籠って、これまでに習った単語の総復習をしていました。
単語の数が増えてくると、中には似たような意味のペアも出てきます。例えば、
elämys(経験、体験)
これまでの経験から、単語の微妙なニュアンスを知りたいときには、英語を経由した方がわかりやすいこともあるので、フィン・英辞書の『Suomi-englanti-suomi-taskusanakirja』を調べてみました。すると。。。
kokemus
experience
『Suomi-englanti-suomi-taskusanakirja』
elämys
experience
『Suomi-englanti-suomi-taskusanakirja』
全く同じ!
仕方ないので、困ったときの「Wiktionary」を調べてみました。すると。。。
kokemus
experience
「Wiktionary」
elämys
experience, especially an emotional or exciting one
「Wiktionary」
なるほど!
同じ experience でも、elämys の方は感情的でわくわくするようなものを指すんですね。
そうだとすれば、
elämys(体験)
と訳し分けてみるのも、ありかもしれません。
何となく「経験」よりも「体験」の方が、主役の感情が動いているような気がしませんか。
その含みはさておき、日本語ネイティブなら「経験」と「体験」という二つの単語を無意識のうちに使い分けている訳ですから、フィンランド語ネイティブの人もおそらく kokemus と elämys という二つの単語を無意識のうちに使い分けているのでしょう。
ことばの使い方というのは難しいですね。