フィンランド語学習記 vol.312 − テレビからやって来る
フィンランド語で「来る」は tulla(トゥッラ)。
フィンランド語教室で使っているテキスト『suomea suomeksi』にこの tulla のおもしろい使い方が出てきたので取り上げてみたいと思います。
それはこんなスキットの中に。
Voitko avata television. Sieltä tulee kohta vanha suomalainen elokuva.
(テレビを付けてくれませんか? すぐに古いフィンランドの映画が始まります。)
(テレビを付けてくれませんか? すぐに古いフィンランドの映画が始まります。)
*voida(できる)、avata(開ける)、tulla(来る)、kohta(すぐに)、vanha(古い)、suomalainen(フィンランドの)、elokuva(映画)
後半の文に出て来る tulee は tulla の三人称単数の形。
tulla(来る)
単数 | 複数 | |
---|---|---|
一人称 | tulen | tulemme |
二人称 | tulet | tulette |
三人称 | tulee | tulevat |
さきほどのスキットの後半の文を英訳との対比で見てみると、次のようになります。
フィン | Sieltä | tulee | kohta | vanha | suomalainen | elokuva. |
---|---|---|---|---|---|---|
英 | from there | comes | soon | old | Finnish | movie. |
逐語訳すると「古いフィンランドの映画がテレビからやって来る」というような形になっています。
これは日本語や英語とは全く異なるフィンランド語独特の感覚。
こういう文に接すると「外国語だなあ」と嬉しい気持ちになります。
とはいえ、話すときや書くときにこの形を思い付くのは相当難易度が高い!と思います。