フィンランド語学習記 vol.313 − kyllästyä
以前のエントリーで目的語が入格の形になる tutustua(知り合う)と tarttua(くっつく)という動詞を取り上げました。
Hauska tutustua sinuun.(あなたと知り合えて嬉しいです。)
Tupakansavu tarttuu vaatteisiin.(タバコの煙は服にしみつく。)
上記の例文で、それぞれの動詞(tutustua, tarttua)の後に来る目的語は入格(〜の中へ)の形になっています。
主格 | 入格 | |
---|---|---|
sinä(あなたは) | → | sinuun(あなたの中へ) |
vaate(服は) | → | vaatteisiin(服の中へ) |
*sinuun は単数入格、vaateisiin は複数入格。
その後、テキストを読んでいたら、もう一つ目的語が入格の形になる kyllästyä(飽きる)という動詞が出てきました。
Minä olen kyllästynyt vanhoihin suomalaisiin elokuviin.(私は古いフィンランドの映画に飽き飽きしています。)
*kyllästyä(飽きる)、vanha(古い)、suomalainen(フィンランドの)、elokuva(映画)
*kyllästyä(飽きる)、vanha(古い)、suomalainen(フィンランドの)、elokuva(映画)
日本語の感覚からすると、最初に挙げた tutustua(知り合う)や tarttua(くっつく)は入格のイメージ(〜の中へ)と合っているのですが、kyllästyä(飽きる)の方はあまり合っていないような気がします。
飽きるというのは気持ちが離れることですから、むしろ出格(〜の外へ)の方がしっくりくるような。
このあたりの感覚をつかむのが、フィンランド語の難しいところです。