フィンランド語学習記 vol.313 − kyllästyä

15072901

以前のエントリーで目的語が入格の形になる tutustua(知り合う)と tarttua(くっつく)という動詞を取り上げました。

Hauska tutustua sinuun.(あなたと知り合えて嬉しいです。)

フィンランド語学習記 vol.307 − tutustua

Tupakansavu tarttuu vaatteisiin.(タバコの煙は服にしみつく。)

フィンランド語学習記 vol.308 − tarttua

上記の例文で、それぞれの動詞(tutustua, tarttua)の後に来る目的語は入格(〜の中へ)の形になっています。

主格 入格
sinä(あなたは) sinuun(あなたの中へ)
vaate(服は) vaatteisiin(服の中へ)

*sinuun は単数入格、vaateisiin は複数入格。

その後、テキストを読んでいたら、もう一つ目的語が入格の形になる kyllästyä(飽きる)という動詞が出てきました。

Minä olen kyllästynyt vanhoihin suomalaisiin elokuviin.(私は古いフィンランドの映画に飽き飽きしています。)
*kyllästyä(飽きる)、vanha(古い)、suomalainen(フィンランドの)、elokuva(映画)

日本語の感覚からすると、最初に挙げた tutustua(知り合う)や tarttua(くっつく)は入格のイメージ(〜の中へ)と合っているのですが、kyllästyä(飽きる)の方はあまり合っていないような気がします。

飽きるというのは気持ちが離れることですから、むしろ出格(〜の外へ)の方がしっくりくるような。

このあたりの感覚をつかむのが、フィンランド語の難しいところです。