嫉みと妬み

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「嫉妬(しっと)」という単語は「嫉む(そねむ)」と「妬む(ねたむ)」という文字から成っています。

この「嫉む」と「妬む」の違いとは何でしょう?

そんなことが気になったので、辞書を調べてみました。

そねむ【嫉む】

〔他人の幸運や長所を見て〕自分にはそれが望み得ないことを不満に思い、相手に悪い事が起こればいいと思う。

「新明解国語辞典 第七版」

ねたむ【妬む】

他人の幸運・長所をうらやんで、幸福な生活のじゃまをしたいという気持ちをいだく。

「新明解国語辞典 第七版」

これを読んでも、はっきりとした違いはわからず。

深読みをしてみれば「相手に悪いことが起こればいい」と積極的に願う「嫉む」の方が、やや強い感情と言えるのかもしれません。

ただし現代においては、この違いがそれほど意識されているとは思えませんし、「妬む」や「嫉む」よりも、この二つが合わさった「嫉妬する」という表現の方がスタンダードになっているように思います。

わざわざ同じような意味の漢字を二つ連ねて表現する、それだけ人間にとって根深く、本質的な感情なのかもしれません。

 
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