You’d be so nice to come home to

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ジャズのスタンダードナンバーの一つに「You’d be so nice to come home to」という曲があります。

意味は「あなたのもとへ帰ることができたら、とても素敵なことなのに」という感じ。

末尾の to がポイントで、日本人的な発想だとおそらく、

It would be so nice to come home to you.

と表現するところ、文末の you が主語の位置に出て、

You’d be so nice to come home to.

という形になっているんですね。

意味がつかめなくはないものの、自分ではこういう表現はできないなという文の形をしています。

この曲が最初に日本に紹介されたときには「帰ってくれたらうれしいわ」という邦題が付けられていたのだそう。

意味の上では、帰るのはあなたではなく私なので、これはいわゆる誤訳。

ただそれはそれで素敵なタイトルなのではないかと思います。

戦争中の1942年の曲ということもあり、「帰ってくれたらうれしいわ」なら女性の主人公、「あなたのもとへ帰ることができたら、とても素敵なことなのに」なら男性の主人公を思い浮かべてしまうというのも面白いところです。