いわゆるムーディーな音楽について
例えば「ムーディーな音楽」と言われたら、いったいどんな音楽を想像するでしょう?
ピアノジャズ、ボサノヴァ、あるいは演歌?などなど、人によって思い浮かべる音楽はさまざまだと思います。
ムーディーという言葉の厳密な定義は難しいですが、良い意味か悪い意味かと言われたら、良い意味で使っていることがほとんどでしょう。
なんとなくしっとりとした、なんとなく間接照明が似合うような。
しかしこのような使い方のムーディーというのは、いわゆる和製英語なので注意が必要。
moody
- having moods that change quickly and often
- bad-tempered or upset, often for no particular reason
- (of a film/movie, piece of music or place) suggesting particular emotions, especially sad ones
「Oxford Advanced Learner’s Dictionary」
英語の moody は「気分の変わりやすい、不機嫌な」の意味。
She’s very moody.(彼女はとても気分屋だ。)
のように使います。
OALDの語義の中で日本語のムーディーに近いのは3番でしょうが、それでも moody music = sad music というイメージになってしまうので、日本語のニュアンスとは異なると考えた方がよいでしょう。
盲点になりがちな和製英語の一つだと思います。