フィンランド語学習記 vol.330 − 前置詞でもあり後置詞でもある

10月期のフィンランド語教室は仕事のため初回の授業を欠席してしまいました。

ただこの頃は初めての文章であっても、辞書さえあれば何とか自力で読み進めることができます。

さっそく取り組んでみると、最初に出てきたのはこんな文。

Liisa asuu kerrostalossa aivan lähellä keskustaa.(リーサは町の中心の近くにあるマンションに住んでいます。)
*kerrostalo(マンション)、lähellä(〜の近くに)、keskusta(町の中心)

この文では「〜の近くに」を意味する lähellä は前置詞として使われており、後に来る keskustaa は分格の形になっています。

[主格]keskusta(町の中心)
[分格]lähellä keskustaa(町の中心の近くに)

この lähellä という単語、以前出てきたときには次のような文で使われていました。

Se on ihan keskustassa, Aleksanterinkadulla, Stockmannin tavaratalon lähellä.(それはストックマンデパートの近く、アレクサンダー通りの、町の中心にあります。)
*tavaratalo(デパート)

この文では「〜の近くに」を意味する lähellä は後置詞として使われており、前に来る Stockmannin tavaratalon は属格の形になっています。

[主格]Stockmann tavaratalo(ストックマンデパート)
[属格]Stockmannin tavaratalon lähellä(ストックマンデパートの近くに)

つまり同じ lähellä という単語でも、前置詞として使われることも後置詞として使われることもあるということ。

前置詞のときには分格と結びつき、後置詞のときには属格と結びつくというのはフィンランド語の基本ルールのとおり。。。とはいえ、なかなかややこしい単語の一つです。