Google の「完全一致検索」を英作文補助ツールとして使ってみよう

昨日のエントリーでは、連語辞書について取り上げました。

表現力が身に付く「連語辞書」のすすめ | Fragments

語と語のつながりを調べるには、Google の「完全一致検索」を使うという方法もありますので、合わせて紹介しておきます。

 

ケース① 2つの表現のどちらがより使われているか調べたい

例えば「昼食を食べた」と言いたいとき、I had lunch./I ate lunch. のどちらがより使われているのか調べてみましょう。

この際、ふつうに I had lunch. と検索したのでは、3語をバラバラに含んだページも検索結果に含まれてしまいます。

3語をひとつながりのフレーズとして検索したいときは、“I had lunch.” のようにダブルクオーテーション(”  “)で挟みこむ「完全一致検索」機能を利用します。実際にやってみると、

I had lunch.(62,600,000件)
I ate lunch.(4,760,000件)

この結果から、I had lunch. の方が10倍以上のヒット数なので、よりよく使われる言い回しなのだろうと推測できます。

 

ケース② ある表現が適切かどうか調べたい

「私は英語を勉強しています」は、I study English. ですが、受動態を使って、English is studied by me. なんて言ってもよいのかな?と思ったら、こちらも検索してみましょう。

I study English.(3,240,000件)
English is studied by me.(308件)

絶対的な数値の基準がある訳ではありませんが、それなりに使われそうなフレーズで数千件以下のヒット数だったら、その表現の適切さを疑った方がよいと思います。

ネットの情報は玉石混淆ですので、ネイティブスピーカーから見たら明らかに違和感のある言い回しであっても、一定のヒット数はあるものです。

この場合は308件なので、こういう言い方はしないのだなということが推測できます。

ただしこのヒット数というのはベースになる語の使用頻度ともかかわってきますので、使用頻度が低い語の場合「ヒット数が少ない=適切ではない」とはなりません。例えば下記の例を見てみましょう。

I study English.(3,240,000件)
I study Finnish.(56,000件)

I study Finnish. のヒット数が少ないからといって、表現が適切ではないとはもちろん言えません。(言語の選択が適切でないとももちろん言えません!)

このあたりの数字の感覚はしばらく使っているうちに身に付いてくると思います。

 

まとめ

そんな訳で、Google は非常に手軽な英文チェッカーとして活用することができます。あるいは英語以外の言語で試してみてもよいでしょう。

Minä opiskelen suomea.(34,400件)

フィンランド語で「私はフィンランド語を勉強しています」などと書くのは、おそらくノンネイティブのフィンランド語学習者でしょうから、このあたりからフィンランド語学習者の人口を推測することもできるかもしれませんね。

3,240,000件 vs 34,400件ですから英語学習者の100分の1くらい? いやそんなにいるはずはないですか。