フィンランド語学習記 vol.381 − 受動過去形の作り方(1)

以前のエントリーでフィンランド語の受動現在形についてまとめました。

今回はその過去形の作り方を見ていきたいと思います。

 

受動現在形の語尾が[-tAAn]で終わる場合

受動現在形の語尾が[-tAAn]で終わる場合は、その[-tAAn]を[-ttiin]にすることで過去形を作ることができます。

辞書形 受動現在形 受動過去形
nukkua nukutaan nukuttiin
pudota pudotaan pudottiin

 

フィンランド語の過去形の印は[i]なので、感覚的にはわかりやすい形ですね。

ただしよーく見ると、過去形になったときに[t]が重なっているのがわかるでしょうか。

これはいわゆる kpt 変化のルールによるもの。弱形から強形への変化が起こっています。

強形 弱形
tt t

 

ただし!

受動現在形の語尾が[-stAAn]で終わる場合は[t]が重なることはありません。

辞書形 受動現在形 受動過去形
pestä pestään pestiin

 

そういえば[t]が[s]と隣り合っているときには kpt 変化は起こらないというルールがありました。

 

受動過去形の語尾が[-dAAn][-lAAn][-nAAn]で終わる場合

受動現在形の語尾が[-dAAn][-lAAn][-nAAn]で終わる場合は、その[-dAAn][-lAAn][-nAAn]を[-tiin]にすることで過去形を作ることができます。

辞書形 受動現在形 受動過去形
syödä syödään syötiin
olla ollaan oltiin
mennä mennään mentiin

 

これらの子音の変化もさきほどと同じく kpt 変化のルールによるもの。弱形から強形への変化が起こっています。

強形 弱形
t d
lt ll
nt nn

 

まとめ

受動過去形を作るために必要なのは、

  • 受動現在形を作ることができる
  • kpt 変化を正しく適用することができる

という2つの知識。

それ以外の新しい知識は必要ないので、もし上記があいまいな場合はこの機会に再度復習しておけば大丈夫だと思います。

明日のエントリーでは受動過去形の否定形の作り方を見ていきましょう。