国語辞書の中の徳川将軍

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英語辞書であれ、国語辞書であれ、紙の辞書はページに限りがあるので、あらゆる言葉を収録することはできません。

よって、どの言葉を入れて、どの言葉を入れないのか、編集者の判断で取捨選択していくことになります。

それはよいとして、国語辞書をパラパラとめくっているときに、いつも不思議に思うのは人名の掲載基準はどうなっているのかということ。

さきほど『角川必携国語辞典』の「とくがわ」の欄を見ていたら、11名の徳川さんが掲載されていました。

  • とくがわいえなり【徳川家斉】
  • とくがわいえのぶ【徳川家宣】
  • とくがわいえみつ【徳川家光】
  • とくがわいえもち【徳川家茂】
  • とくがわいえやす【徳川家康】
  • とくがわつなよし【徳川綱吉】
  • とくがわなりあき【徳川斉昭】
  • とくがわひでただ【徳川秀忠】
  • とくがわみつくに【徳川光圀】
  • とくがわよしのぶ【徳川慶喜】
  • とくがわよしむね【徳川吉宗】

このうちいわゆる江戸幕府の将軍ではないのは徳川斉昭と徳川光圀の2名。残りの9名はいずれも将軍職に就いた人物です。

江戸幕府の将軍は15名いるので、ここに掲載されていない人も6名いるということになります。

そこで以下に歴代の将軍を並べ、『角川必携国語辞典』に掲載されている人に◯を付してみました。

1 徳川家康  ◯
2 徳川秀忠  ◯
3 徳川家光  ◯
4 徳川家綱
5 徳川綱吉  ◯
6 徳川家宣  ◯
7 徳川家継
8 徳川吉宗  ◯
9 徳川家重
10 徳川家治
11 徳川家斉  ◯
12 徳川家慶
13 徳川家定
14 徳川家茂  ◯
15 徳川慶喜  ◯

 

こうして見ると、やはり名前を聞いたことがあるような有名人(?)はみな掲載されていることがわかります。

ただ掲載されていない6名の落選理由はどのようなものだったのでしょうか? そのあたりの判断基準を聞いてみたいような気もします。

草葉の陰から「私は結果を残せなかったので仕方ありません」「なんで私が選ばれないんですか!」などと、さまざまな声が聞こえてくるようです。

 

角川 必携 国語辞典
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