指折りの◯◯
日本語には「指折りの◯◯」という表現があります。
- 指折りの資産家
- 指折りの作曲家
- 指折りの悪人
- 指折りの怠け者
- 指折りの大家
- 指折りの実力者
- 指折りの問題児
- 指折りの名人
- 指折りの不良
特に問題ないようにも思えるのですが、この中には「指折り」の用法として間違っているものも含まれています。
国語辞書を引いてみましょう。
ゆびおり【指折り】
手の指を使って幾つと数えること。「ーかぞえて待つ〔=その日の来るのを待ち望む〕/ーの名人〔=優秀な五人の中に入る、技量のすぐれた人〕」
「新明解国語辞典 第七版」
指折りというのは、本来何かにおいてすぐれた人を表す表現。従って「指折りの悪人、指折りの不良、指折りの問題児」などは用法として間違いということになります。
ただし現代の日本語では、このような使い方もときどき見かけるため、それほどの違和感はないようにも思います。
いずれにしても何かにおいて、指を折って数えられる範囲に入っているというのはすごいこと。
どんな分野であれ、生涯に一つくらいは「指折りの◯◯」になってみたいと思いませんか。
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