Moonlight Madness
狼男の伝説などからもわかるように、西洋において月の光は狂気をいざなうものとして認識されてきました。
次のような英単語もあります。
lunatic: a person who does crazy things that are often dangerous
moonstruck: slightly crazy, especially because you are in love
狂気はどこからやってくるのか? その由来には謎めいたところがあったのでしょう。
そもそも狂っているとはどういう心の状態を指すのでしょうか。広辞苑によると、
くるう【狂う】心が乱れる。正常心を失う。気が違う。
最初のふたつはなんとなくわかるのですが、気が違うというのはどういうことなのでしょう。
きちがい【気違い・気狂い】精神状態が正常でないこと。狂気。乱心。また、その人。狂人。
また狂気に戻ってしまいました。結局、狂気というのは正常でないということに尽きるのでしょうか。
せいじょう【正常】他と変ったところがなく普通であること。なみ。あたりまえ。
「狂気=普通でないこと」なのでしょうか? だとすると狂っていることも必ずしも悪いことではなさそうです。
ひとつ確かなことは、誰かが狂っているとか、狂っていないということを論理的に証明することはできないということでしょう。
あるいは誰も気付いていないだけで、すでにみながみな月の光に打たれてしまっているのかもしれません。