「嬉しい」と「楽しい」の違いとは?

16082601

宝くじが当たったら嬉しい。遊園地で遊んだら楽しい。

似たような感情でありながら、微妙に異なる「嬉しい」と「楽しい」の違いとは何でしょう?

うれしい【嬉しい】

自分の欲求が満足されたと感じて、その状態を積極的に受け入れようとする気持だ。

「新明解国語辞典 第七版」

たのしい【楽しい・愉しい】

充足感が味わえるものとして、その状態を積極的に受け入れたい、出来ることならそれを持続したい気持だ。

「新明解国語辞典 第七版」

ともに「気持だ」という語尾がユニークな新明解の語義。わかるような、わからないような説明ですね。

ただよく見ると、楽しいの語義には「それを持続したい」という文言があります。

この「持続」というのが、嬉しいと楽しいの違いを考える上での一つのキーワードなのかもしれません。

例えば、次の使い分けを考えてみましょう。

オリンピックで金メダルを取れて嬉しい。
オリンピックのテレビ放送を見ることが楽しい。

嬉しいの方は結果に価値があり、楽しいの方はプロセスに価値がある。そう考えると嬉しいの方が感情としては貴重なのでしょうか?

ただ楽しいの方は「楽しむ」という動詞にすることができます。嬉しいという感情は向こうからやってくるのを待つしかありませんが、何かを主体的・積極的に楽しむことは私たちの心がけ次第。

そう考えると、楽しいという感情もまた私たちに与えられた大切な贈り物のように思えてきます。

 
新明解国語辞典 第七版 公式アプリ 新明解国語辞典 第七版 公式アプリ
価格: ¥1,900(記事公開時)
カテゴリ: 辞書/辞典/その他, 教育
App Storeで詳細を見る