私としたことが

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日本語は敬語表現の発達した言語。謙譲語と尊敬語の使い分けなどは外国語として日本語を学んでいる人にとって高いハードルの一つでしょう。

ただ万事に細やかな感情表現を得意とする日本語において、ちょっとドキッとしてしまうのが次の表現。

私(わたくし)としたことが、、、

この表現、解釈の仕方によっては、自分のことを偉そうに伝えている感じがしませんか?

「私としたことが、こんな失敗をしてしまって、、、」という表現の裏には「私は失敗をするような人間ではない!」という強い気持ちが隠されているような気がします。

私としたことが〔=いつもは十分に気配りをしているつもりの私がどうしたはずみか〕つまらないミスを犯してしまった

「新明解国語辞典 第七版」

偉そうとまでは言わないにしても、どこか弁解がましい気持ちは伝わってきます。

厳密に調べた訳ではありませんが、日本語でこのように「私」を押し出してくる表現というのはなかなか珍しいのではないでしょうか。そういう意味でも印象に残る日本語表現の一つです。

 
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