フィンランド語学習記 vol.430 − 真っ白、真っ黒

photo credit: `James Wheeler Peaceful Winter via photopin (license)

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先日のフィンランド語教室にて、おもしろい単語を習ったので書き留めておきたいと思います。

vitivalkoinen

snow-white (white as snow, extremely white)

「Wiktionary」

sysimusta

pitch black

「Wiktionary」

vitivalkoinen はフィンランド語で「白」を意味する valkoinen に接頭辞の[viti-]を加えた単語。

sysimusta はフィンランド語で「黒」を意味する musta に接頭辞の[sysi-]を加えた単語。

[viti-] valkoinen vitivalkoinen
[sysi-] musta sysimusta

 

Wiktionary によると、viti は雪、sysi は木炭の意味。

先生曰く、これらの接頭辞を用いた vitivalkoinen(雪のように白い)、sysimusta(木炭のように黒い)という表現は日本語の「真っ白、真っ黒」に近いニュアンスがあるとのこと。

そのような話をしていたときに、「そもそも真っ白、真っ黒の真って何だろう?」という話題になったのですが、どうもよくわからず。帰宅後、念のために辞書を引いてみました。

まっしろ【真っ白】

白以外の何物でもない様子だ。

「新明解国語辞典 第七版」

まっくろ【真っ黒】

  1. 黒以外の何物でもない様子だ。
  2. ひどくよごれて、黒ずみが目立つ様子だ。

「新明解国語辞典 第七版」

おそらく「真っ白、真っ黒」というのは「混じりけなしに白い、混じりけなしに黒い」くらいの意味なのでしょう。

ただ日本語の場合「真っ◯」と言える色は限られています。

標準的な色名ではおそらく「真っ白、真っ黒、真っ赤、真っ青、真っ黄色、真っ茶色」の6つだけではないでしょうか。

フィンランド語にせよ、日本語にせよ、このような色の接辞というのはおもしろい研究対象になりそうですね。