本日16時よりカットとシャンプーの方でお待ちしております。

photo credit: Piyushgiri Revagar Desiderata (desired thing) via photopin (license)

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昨日、駅前の美容室で髪を切ってもらっていたときのこと。

来店予約の電話に対して、店員さんが次のような返事をしていました。

「それでは本日16時よりカットとシャンプーの方でお待ちしております。」

カットとシャンプーの方?

方??

などと心の中で激しく突っ込みを。最近どうもこの手のファミコン言葉に対して敏感に反応してしまうのです。

方というのは方角を示すときや、二つのものを比較をするときに使う単語なので、さきほどのような使い方は間違いのはず。

とはいえ、人の言葉をただ批判するのは簡単なこと。批判をするからには、どのように答えればよいのか代案を示すべきでしょう。

単純に「方」が余計なのだとすれば、まずは「方」を抜くところから始めてみましょう。

「それでは本日16時よりカットとシャンプーでお待ちしております。」

最初の文よりはましだと思いますが、どうも微妙な違和感が残ります。

しばらく考えていると違和感の正体は格助詞の「で」にあるような気がしてきました。

カットとシャンプーでお待ちしておりますと言っても、店員さんはカットとシャンプーという場所で待っている訳ではありません。

「で」のさまざまな用法を思い浮かべてみても「カットとシャンプー」と「お待ちしております」を「で」でつなぐことができるのかについては疑問が残ります。

またカットとシャンプーを16時から始めるのだとしても、そのお客さんを待つのは16時までですから「16時より〜お待ちしております」という構造にも欠陥があるような気がしてきました。

そんなことを頭の中でぐるぐると考えていたら、あっという間に自分のカットは終了。

現段階の結論としては、

「それでは本日16時よりカットとシャンプーを承ります。」

くらいでよいのかなと。日本語の手強さを痛感した一日でした。