フィンランド語学習記 vol.443 − 受動過去分詞の作り方

photo credit: aquigabo! Witness of the Noon via photopin (license)

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これまで数回のエントリーに分けて、フィンランド語の現在分詞・過去分詞を扱ってきました。

本日のエントリーでは受動過去分詞を扱っていきます。

1 能動現在分詞
2 受動現在分詞
3 能動過去分詞
4 受動過去分詞(←ココ)
5 動作主分詞

 

受動過去分詞を作るための手順は次の3ステップ。

  1. 受動現在形を作る。
  2. そこから受動過去形を作る。
  3. そこから受動過去分詞を作る。

よって以前に扱った「受動現在形」「受動過去形」の作り方を覚えていれば「受動過去分詞」の作り方は簡単。

ただ今回は復習も兼ねて、次の3つの動詞を例に受動過去分詞を作るための一通りの手順を見ていきましょう。

T1 puhua 話す
T1 tietää 知っている
T2 syödä 食べる

 

1)受動現在形を作る。

タイプ1の動詞は弱形語幹に[-tAAn]を付ける。

ただし[-tAAn]の前に[A]が来るときは[A]を[e]に変える。

タイプ2〜6の動詞はおしまいの母音を重ねて[-n]を付ける。
(語幹を経由する必要はなし。)

辞書形 語幹 受動現在形
T1 puhua puhu puhutaan
T1 tietää *tiedä tiedetään
T2 syödä syö syödään

 

*kpt 交替のあるタイプ1の動詞では「強形→弱形」の変化あり。[t→d]

 

2)受動過去形を作る。

受動現在形の語尾が[-tAAn]で終わる場合は、その[-tAAn]を[-ttiin]に変える。

受動現在形の語尾が[-dAAn][-lAAn][-nAAn]で終わる場合は、その[-dAAn][-lAAn][-nAAn]を[-tiin]に変える。

辞書形 語幹 受動現在形 受動過去形
T1 puhua puhu puhutaan *puhuttiin
T1 tietää tiedä tiedetään *tiedettiin
T2 syödä syö syödään syötiin

 

*細かいですが[t]が2つになっています!

 

3)受動過去分詞を作る。

受動過去形の語尾[-iin]を[-u]または[-y]に変える。

辞書形 語幹 受動現在形 受動過去形 受動過去分詞
T1 puhua puhu puhutaan puhuttiin *puhuttu
T1 tietää tiedä tiedetään tiedettiin #tiedetty
T2 syödä syö syödään syötiin #syöty

 

*もとの単語に[a, o, u]が含まれていれば[u]。
#もとの単語に[a, o, u]が含まれていなければ[y]。

 

以上、ようやく受動過去分詞のできあがり。手順が多いので慣れるまでは少し時間がかかるかもしれません。

明日のエントリーではこれらの受動過去分詞の用法について、もう少し詳しく見ていきたいと思います。