甘い味は何の味?

17031001

あなたが国語辞典の執筆者になったと想像してみてください。

そして【甘い】の項目に「◯◯のような味」という語釈を書きたいとします。

◯◯に入る単語を一つ挙げるとしたら、何を選びますか?

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ふとそんなことを思い付いて、手持ちの国語辞書を横断してみました。いくつか引用してみたいと思います。

あまい【甘い】

砂糖のような味がする。また、塩味がうすい。

「角川必携国語辞典」

まずは砂糖。たしかに「甘い」のスタンダードと言えば砂糖でしょう。

 

あまい【甘い】

砂糖や蜜のような味がする。

「ベネッセ表現読解国語辞典」

続いて蜜。自然界にあるという意味では、ブレのない味と言えるかもしれません。

 

あまい【甘い】

砂糖や蜜(ミツ)のように、舌に快く感じられる(抵抗感を与えない)味だ。

「新明解国語辞典 第七版」

またまた砂糖と蜜。「抵抗感を与えない」というのは新明解らしい一歩突っ込んだ語釈でしょうか。

 

あまい【甘い】

砂糖・あめなどの味がするさま。

「広辞苑 第五版」

今度はあめが登場。でも甘くないあめだってありますよね?

、、、とこういう突っ込みを避けるために、砂糖と蜜ばかり出てくるのかもしれません。

チョコレートくらいは出てくるのかなと思ったのですが、案外保守的な記述になっているのだなという印象。

自分だったら、どんな例を挙げるかなと考えてみたところ、

あまい【甘い】

ようかんやバウムクーヘンのような味。

アメリカのチョコレートは日本のチョコレートよりー

「しろくま国語辞典」

こんな感じになりました。みなさんだったら何を選びますか?