辞書の中の将棋の駒

photo credit: heidinger.janos Cinnamon Heaven via photopin (license)

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何気なく『新明解国語辞典』をめくっていたら、将棋の駒が見出し語になっているのを発見。

駒の種類にもよりますが、言葉だけで動きを表すというのはかなり想像力の要求される仕事だと思います。

辞書の中から全八種類の駒を拾ってみました。

 

ふ【歩】

〔将棋の〕こまの一つ。〔歩兵に相当〕前方に一格ずつ進む。成ると「と金」になる。

「新明解国語辞典 第七版」

将棋盤のような升目のことを格と呼ぶんですね。

 

きょうしゃ【香車】

将棋のこまの一つ。どこまでも前方へだけ直進出来る。香(キョウ)。きょうす。やり。

「新明解国語辞典 第七版」

どこまでも前方へだけ直進出来る。人生においても見習いたい姿勢です。

 

けいま【桂馬】

将棋の駒(コマ)の一つ。直前の斜め一格前方に跳ぶ。

「新明解国語辞典 第七版」

「直前の斜め一格前方」というのはどうもわかりにくい気がします。

要は「前方に2マス、そこから左右に1マスの地点」に動けるということですね。

 

ぎんしょう【銀将】

将棋のこまの一つ。前・斜め前方・斜め後方に一格ずつ進める。銀。

「新明解国語辞典 第七版」

別の言い方をすれば、左右と後ろには進めないということ。

 

きんしょう【金将】

将棋のこまの一つ。前後・左右と斜め前方とに一格ずつ進める。金。

「新明解国語辞典 第七版」

別の言い方をすれば、斜め後ろには進めないということ。

 

かくぎょう【角行】

将棋の駒(コマ)の一つ、「角」の正式名称。かっこう。

「新明解国語辞典 第七版」

なぜか角だけ動きが示されていません! 書き忘れ?

 

ひしゃ【飛車】

〔将棋で〕縦・横の直線方向にいくらでも自由に進退出来るこま。成ると竜王になる。

「新明解国語辞典 第七版」

進むも自由、退くも自由。

 

おうしょう【王将】

〔将棋で〕それが詰むと負けになるこま。主将に当たる。前後・左右と斜めとに一格ずつ進める。

「新明解国語辞典 第七版」

王将は主将?

 

以上、今回は新明解から将棋の駒の見出し語を拾ってみました。

駒によって書き手が違うのか、全体的に統一感がない印象。

とはいえ最も大切なのは、将棋の駒の動きを知らない人がこの語釈を読んで実際の駒の動きをイメージできたかどうかでしょう。いかがでしょうか?

 
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