グロッキー
数日前から風邪をひいてしまい、ひどい鼻炎と頭痛ですっかりグロッキー状態に。
毎日ふらふらになりながら仕事をしています。
それにしてもこのようなときに使う「グロッキー」というのはいったい何語なのでしょう? まずは国語辞書を引いてみました。
グロッキー
〔groggy(=強い酒でぐでんぐでんになった)の日本語形〕
〔ボクシングで〕強く打たれたり疲れたりして、ふらふらになること。グロッギー。〔属に疲労困憊(コンパイ)の意にも用いられる〕
「新明解国語辞典 第七版」
groggy という綴りが出ていたので、英語辞書を引いてみました。
groggy
weak and unable to think or move well because you are ill/sick or very tired
「Oxford Advanced Learner’s Dictionary」
6文字中3文字が[g]というのはいかにも苦しそうですね。
そんな不思議な語感を持つ groggy という単語はいったいどこからやってきたのか。語源辞書の「Online Etymology Dictionary」で語源を調べてみました。
grog (n.)
1749, “alcoholic drink diluted with water,” supposedly a reference to Old Grog, nickname of Edward Vernon (1684-1757), British admiral who wore a grogram (q.v.) cloak and who in August 1740 ordered his sailors’ rum to be diluted…
これによると groggy のもとになった grog という単語は、イギリスの海軍提督エドワード・ヴァーノンのニックネーム Old Grog に由来するとのこと。
*Grog というニックネームは彼が着用していた grogram(絹の粗布)に由来。
彼が飲んだラムの水割りが grog と呼ばれるようになり、そこから「groggy=ふらふら」というイメージにつながったんですね。
調べてみると、たった一つの単語にもずいぶん深い歴史があることがわかります。