overmorrow
英語で「あさって」は the day after tomorrow。
。。。ということを初めて習ったときに、何だかまわりくどい表現だなと思った人はいませんか?
日本語なら「あさって」と一語で表すことができるのに、英語では4つも単語を並べなければなりません。(the は省略されることもあるので、その場合は3つ。)
ただ英語の歴史を振り返ってみれば、かつては一語の「あさって」も存在していたことがわかります。
overmorrow
(obsolete) On the day after tomorrow.
「Wiktionary」
overmorrow は「あさって」を意味する古い英単語。
tomorrow と overmorrow の構造を比べてみると、
- to morrow(morrow に向かって)
- over morrow(morrow を超えて)
となっています。さらに調べてみると、この morrow は「朝」を意味する古英語 morgen に由来するとのこと。
つまり朝に向かっていくのが明日、朝を超えていくのがあさってということなんですね。
ちなみにフィンランド語で「あさって」は ylihuomenna と言いますが、これはさきほどの overmorrow とほぼ同じ構造の単語。
「明日」を意味する huomenna に「〜を超えて」を意味する接頭辞 yli が付いた形になっています。
現役の単語である日本語の「あさって」やフィンランド語の ylihuomenna に対して、英語の overmorrow はなぜ使われなくなってしまったのでしょう?
日本語ネイティブの感覚としては、あさってくらいは語彙として備えておいた方が便利なのではないかと思ってしまいます。そのあたりの感覚は果たして?