「温かい」と「暖かい」の違いとは?
先日、駅前のカフェでアイスコーヒーを飲んでいたときのこと。
来店したカップルの男性が女性に「あったかいのとつめたいの、どっちがいい?」と聞いていました。
この場合の「あったかい」は漢字で書くと「温かい」と「暖かい」のどちらになるでしょう?
正解はもちろん「温かい」。それくらい簡単!と思った人も多いかもしれません。
それでは次の場合はどうでしょう?
- あたたかい家庭
- あたたかい気持ち
- ふところがあたたかい
- あたたかい色
おそらく「うーん」と迷ってしまったものもあるのではないでしょうか。
実はこれらの表現はすべて国語辞書の「あたたかい」の項に用例として出ていたもの。
以下に紹介してみたいと思います。
あたたか・い[温かい](形)
①〔温度が〕つめたくなくて気持ちがよい。
「ー料理」
②愛情が通いあって、感じがいい。
「ー家庭」
③心がやさしく、情け深い。
「ー気持ち」
▽あったかい。
(↔冷たい)
「三省堂国語辞典 第七版」
あたたか・い[暖かい](形)
①〔気温が〕寒くなくて気持ちがよい。
「ー冬」
②「ふところがー〔=おかねをたくさん持っている〕」
▽(↔寒い)
③「ー色〔=赤・黄系統の色。暖色〕」
▽あったかい。
「三省堂国語辞典 第七版」
ということで正解は次のようになります。
- 温かい家庭
- 温かい気持ち
- ふところが暖かい
- 暖かい色
迷ったときにはさきほどの語義にもあるとおり、「冷たい」の反対が「温かい」、「寒い」の反対が「暖かい」という関係を考えるとわかりやすいのではないかと思います。
4つとも正解できた人はいるでしょうか?
三省堂国語辞典 第七版
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カテゴリ: 辞書/辞典/その他, 教育
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