「哀悼」と「追悼」の違いとは?
文章を書いていると、ちょっとした言葉の使い方に迷うことがあります。
この前、ふとわからなくなってしまったのが「哀悼(あいとう)」と「追悼(ついとう)」の使い分け。
亡くなった人についての文章を書いていたときに、
- 「哀悼の意を表する」
- 「追悼の意を表する」
のどちらがしっくりくるだろうと考えていたのですが、考えているうちにますますわからなくなってしまったので辞書を引いてみました。
あいとう[哀悼]
人の死をかなしみなげくこと。おくやみ。
「つつしんでーの意を表します」
「三省堂国語辞典 第七版」
ついとう[追悼](名・他サ)
死んだ人の生前をしのび、おしみ悲しむこと。
「ー会・ー文」
「三省堂国語辞典 第七版」
語釈を並べてみても、両者の意味の違いはよくわかりません。
ただ「哀悼の意」という用例は出ているのに対して、「追悼の意」という用例は出ていません。
さらに何度も頭の中で反芻しているうちに、やはりここは「哀悼の意」の方がおさまりがよいような気がしてきました。
「哀」という文字の入っている「哀悼」には個人的な気持ちを伝えたいというニュアンスがあるように思います。
一方の追悼は、例えば追悼集会における追悼のように、もう少し公のものというニュアンスがあるのではないでしょうか。
ただ手元の辞書にはこのあたりの違いをすぱっと説明してくれているものはありませんでした。辞書に掲載するにはまだ曖昧な部分もあるということでしょうか。
三省堂国語辞典 第七版
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カテゴリ: 辞書/辞典/その他, 教育
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