このケーキ、普通においしい。

17100801

「このケーキ、普通においしい」などというときの「普通に」の使い方について考えてみたいと思います。

ふつう[(普通)]

一(名・形動ダ)

⑤〔俗〕〔「ーに」の形で〕

ⓐべつに変なところがなく。とても。

「あの人、ーに歌うまいよね・このアイス、わたし的にはーにおいしい」

ⓑ当然(であるかのように)。

「あんなことを言われたらーにおこる・おれが言ったことを、なにーに忘れてるんだ?」

〔⑤は、二十一世紀になって広まった言い方〕

「三省堂国語辞典 第七版」

ここで注目したいのはⓐの部分。

「べつに変なところがなく。とても。」と併記してありますが、考えてみるとこの二つはずいぶんニュアンスが異なります。

そこでみなさんに一つ質問をしてみたいと思います。誰かが「このケーキ、普通においしい」と言ったときに、そのケーキの味は、

1)変ではない(=普通)

2)とてもおいしい

のどちらだと感じますか?

これはあなたがケーキを作ったとして、それを食べた人に「普通においしい」と言われたときに、むむっと思うか、素直に嬉しいかという問題でもあります。

私は(1)の意味で受け取ってしまうのですが、若い子がこの表現を使っているのを聞くと、どうも(2)の意味で(純粋なほめことばとして)使っているように感じられることもあります。

ここには世代間のギャップがあるのでしょうか?

 
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カテゴリ: 辞書/辞典/その他, 教育
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