億万長者になるには
子供の頃、周りに「億万長者になりたい」なんて言っている友達はいなかったでしょうか?
億万長者という日本語にはどこか子供っぽい響きがあるように思います。
もちろんそんなことを言っていた子供たちの中には、大人になり、実際にお金持ちになった人もいるでしょう。
しかしどんなお金持ちであっても「あなたは億万長者ですか?」という問いに即答することは難しいように思います。
そもそも億万長者であるためには、いったいいくらお金を持っていればよいのでしょう?
単純に一億円でしょうか。それとも「億×万=兆」で一兆円なのでしょうか。
その答えを探るため国語辞書を引いてみると、次のような見出し語が出ていました。
おくまん[億万]
(名)数がひじょうに多いこと。億。
「ー長者・何ー年」
「三省堂国語辞典 第七版」
これによると億万というのは特定の単位ではなく、ひじょうに多いことを表すための用語であるとのこと。
ということは実際の財産に関係なく、自分はひじょうに多くのお金を持っていると感じていれば、その人は億万長者ということになるのでしょうか?
ただ、ひじょうに多くのお金を持っていると心の底から感じることは、もしかしたら一億円を稼ぐことより難しいことなのではないかとも思います。
一億円を稼いだことで満足し「多くのお金を持っている」と感じるようなメンタリティの人は、そもそも一億円を貯められないようにも思うのです。
一億円を稼ぐような人というのは、一億円でも足りないと思い、さらに五億円・十億円と稼ぎたいと思うような人なのではないでしょうか。
だとすると本当の億万長者というのは、いったい世界のどこにいるのだろう? そんなことをつらつらと考えてしまいます。
三省堂国語辞典 第七版
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カテゴリ: 辞書/辞典/その他, 教育
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