エアコンの不思議な話

17121001

気がつけば、12月も半ば。すっかり冬らしい寒さになりました。

この時期にお世話になるものといえばエアコン。空気が乾燥するので、ウチでは加湿器と合わせて使っています。

この「エアコン」という言葉は、英語の air conditioner を短縮したいわゆる和製英語。

ただし英語の air conditioner と日本語のエアコンには一つ大きな違いがあります。

試しに英語辞書で air conditioner を引いてみましょう。

air conditioner

a machine that cools and dries air

「Oxford Advanced Learner’s Dictionary」

air conditioner というのは部屋を冷やしたり、除湿したりする機械のこと。

よってこの時期に air conditioner を使うと、ぶるぶる震えることになってしまいます。

この時期に使うべきはこちら。

heater

a machine used for making air or water warmer

「Oxford Advanced Learner’s Dictionary」

heater(ヒーター)はそのまま日本語にもなっている馴染みのある言葉。

ただ部屋を冷やす機械が air conditioner で、暖める機械が heater なのだとすると、日本のエアコンのように一台で部屋を暖めたり冷やしたりできる機械は何と呼べばよいのでしょう?

調べてみたところ、結局一台の機械であっても、夏に使うときは air conditioner、冬に使うときは heater と呼ぶのが慣例のようです。

これは不思議な気もしますが、改めて考えてみると、このように機能によって呼び名が変わるという例は他にも見つけることができます。

例えば、見た目は同じ四つ足の台であっても、作業をするときは机、飲食をするときはテーブルと呼ぶことがあります。機能によらず外見だけで、机とテーブルの違いを厳密に定義することは難しいでしょう。(引き出しがついていれば無条件に机かもしれませんが。。。)

ただ純粋に機能のみによって air conditioner / heater のラベルを使い分けているのだとしたら、air conditioner / heater がゴミ捨て場に落ちているときには何と呼べばよいのでしょう?

それを見たのが夏ならば人々の頭には air conditioner という言葉が浮かび、冬ならば heater という言葉が浮かぶのでしょうか?

そんなとりとめのない思考がぐるぐると回っている冬の一日です。