2017年に読んで面白かった本10冊

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2017年もあっという間に大晦日。東京は初雪が降ったようですね。

今回のエントリーでは今年読んで面白かった本10冊を紹介してみたいと思います。

今年発売された本ではなく、あくまで今年読んだ本ですので、古い本も入っています。

それではさっそくいってみましょう。

 

『辞書になった男 ケンボー先生と山田先生』佐々木健一著

『三省堂国語辞典』の生みの親、見坊豪紀(けんぼうひでとし)と『新明解国語辞典』の生みの親、山田忠雄(やまだただお)という二人の碩学をめぐる人間ドラマ。

一見、無機質な辞書の裏側にも生身の人間がいるということを教えてくれる一冊。この本を読んでから辞書を引くことがますます楽しくなりました。

 

辞書になった男 ケンボー先生と山田先生 (文春文庫)
佐々木 健一
文藝春秋 (2016-08-04)
売り上げランキング: 125,498

 

『鎌倉湘南カフェ散歩』川口葉子著

文筆家の川口葉子さんによる鎌倉湘南エリアのカフェ紹介本。素敵な写真とともに、それぞれのカフェを営む人たちの価値観、大切にしているものが伝わってきます。

今年はクロスバイクを買って、逗子や葉山、江ノ電沿線などをまわったので、本書で紹介されているカフェにもよく立ち寄りました。

 

鎌倉湘南カフェ散歩 (祥伝社黄金文庫)
川口葉子
祥伝社 (2017-06-14)
売り上げランキング: 12,547

 

『東京を生きる』雨宮まみ著

東京、というか東京的なものへの執着と疎外感。雨宮さんが言葉にしてくれたことで初めて自分の中にもそういう気持ちがあるなと気づかされることはよくあります。

それでも「もっと深く溺れてみたい」と呟く著者の心の奥には、近づけるようで近づけない。ただそこにある言葉を痛みとともに受け取ることしかできません。

 

東京を生きる
東京を生きる
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雨宮 まみ
大和書房
売り上げランキング: 41,518

 

『断片的なものの社会学』岸政彦著

社会学者の岸政彦さんによるエッセイ集。学問的な分析ではなく、ベタベタした共感でもない、その視線は市井の人々の暮らしを、ただそこにあるものとして描き出します。

街で一瞬すれ違うだけのどんな人にもそれぞれの人生がある。そんなことを改めて考えさせてくれる一冊です。

 

断片的なものの社会学
断片的なものの社会学
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岸 政彦
朝日出版社
売り上げランキング: 2,401

 

『ライフハック大全ー人生と仕事を変える小さな習慣250』堀正岳著

本書が扱うのは人生を変えるためのほんの小さな習慣。アナログなものから最新のソフトウェアを使ったものまで250のワザが収録されています。(読み応えもばっちり。)

著者のメッセージは HACK 250 の「人生の航路をゆっくりと変える」に集約されているような気がします。

小さな行動を積み重ねて、人生の航路を望む方向に変えていく。力強いメッセージと具体的なアイディアが満載の励ましに満ちた一冊です。

 

ライフハック大全―――人生と仕事を変える小さな習慣250
KADOKAWA / 中経出版 (2017-11-16)
売り上げランキング: 43

 

『SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術』ショーン・スティーブンソン著

ここ数年ずっと寝つきが悪いので、いわゆる睡眠本の類にはすぐに飛びついてしまいます。

今年も様々な睡眠本が出ましたが、網羅性と内容の深さにおいては本書が一番だったように思います。

人工照明と体内時計の関係など、目から鱗の内容も数多くありました。眠りの悩みを抱えている方にはおすすめの一冊です。

 

SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術
ショーン・スティーブンソン
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 1,675

 

『はしっこに、馬といる ウマと話そうⅡ』河田桟著

この本を出しているカディブックスは与那国島の個人出版社。前作の『馬語手帳』に続いて、与那国島での愛馬カディとの暮らしが綴られています。

本を読むということは、ありえたかもしれないもう一つの人生を想像すること。こんな風に生きている人がいるということを知るだけで、私たちのありふれた日常にも光が差し込むような気がします。

 

はしっこに、馬といる ウマと話そうⅡ
河田 桟
カディブックス
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『幻影の書』ポール・オースター著

年を重ねるにつれて、読む本に占める小説の割合は減ってきました。それでも時々こんな作品と出会えるのだから、小説はやめられません。

本書は無声映画時代の伝説の映画監督とその作品に魅せられた一人の大学教授が主人公の冒険譚。

後戻りできない人生の悲哀と目の前にある人生の豊かな果実。それらを交互に噛み締めながら、圧倒的なストーリーテリングで物語の結末までぐんぐん運ばれていきます。

 

幻影の書 (新潮文庫)
幻影の書 (新潮文庫)
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ポール オースター
新潮社 (2011-09-28)
売り上げランキング: 198,265

 

『チェルノブイリの祈りー未来の物語』スベトラーナ・アレクシエービッチ著

チェルノブイリという圧倒的な事実の影で生きてきた人々の語りを集めたルポルタージュ。

あの事故から、人々はどんな思いを抱えて生きてきたのか、生々しく、悲惨で、それでも人間らしさを失わない、そんな人間の極限の姿が描き出されています。

なかなか一気には読み進められず、数か月かけてようやく読み終えることができました。

 

チェルノブイリの祈り――未来の物語 (岩波現代文庫)
スベトラーナ・アレクシエービッチ
岩波書店
売り上げランキング: 27,325

 

『垂直の記憶』山野井泰史著

登山家の山野井泰史さんが、これまでのヒマラヤ登山について書いたエッセイ。一つ一つのエピソードに圧倒的な迫力があり、まるで一緒に山を登っているような臨場感に包まれます。

人はたった一つでも人生をかけられるものがあれば、それだけで生きられる。そのことをシンプルに体現した山野井さんの生き方にあこがれる人は多いでしょう。「人はなぜ山に登るのか」という問いは「人は何のために生きるのか」という問いとほとんど同義なのかもしれません。

 

垂直の記憶 (ヤマケイ文庫)
山野井泰史
山と渓谷社
売り上げランキング: 18,375

 

まとめ

以上、今回のエントリーでは今年読んで面白かった本10冊を紹介してみました。

2017年もあとわずか。これから「ゆく年くる年」を見ながら、年越しそばを食べたいと思います。

それではよいお年をお迎えください。