フィンランド語学習記 vol.529 − 動詞の活用(タイプ6)

18011201

フィンランド語の動詞は語尾の形によって6つのタイプに分類できます。

タイプ1 2つの母音で終わる動詞
タイプ2 [dA]で終わる動詞
タイプ3 [lA, nA, rA, stA]で終わる動詞
タイプ4 [AtA, OtA, utA]で終わる動詞
タイプ5 [itA]で終わる動詞
タイプ6 [etA]で終わる動詞

 

今回はこのうちタイプ6の動詞について、活用形の作り方をまとめておきたいと思います。

例に使うのはこちらの単語。

kylmetä(寒くなる)
lämmetä(暖かくなる)

 

1)語尾の[-tA]を[-ne]に変える。

まず語尾の[-tA]を[-ne]に変えます。

kylmetä → kylmene
lämmetä → lämmene

 

2)kpt 交替のチェック

タイプ6の動詞ではいわゆる逆 kpt 交替が起こる場合があります。

逆 kpt 交替は下表で右から左への子音の変化。

kk ←→ k
k ←→ ×
uku ←→ uvu
yky ←→ yvy
nk ←→ ng
lke ←→ lje
rke ←→ rje
hke ←→ hje
pp ←→ p
p ←→ v
mp ←→ mm
tt ←→ t
t ←→ d
nt ←→ nn
lt ←→ ll
rt ←→ rr

 

このルールをさきほどの動詞に当てはめると次のようになります。

kylmene → 変化なし
lämmene → lämpene

どちらも語尾は同じ[-mene]ですが、lämmene の方は[mm → mp]の変化が適用されるので注意が必要です。

 

3)人称ごとの活用語尾を付ける

最後に活用語尾を付けて、できあがり。

minä kylmenen lämpenen
sinä kylmenet lämpenet
hän kylmenee lämpenee
me kylmenemme lämpenemme
te kylmenette lämpenette
he kylmenevät lämpenevät

 

このタイプ6の動詞、数は少ないものの、忘れた頃に出てきて、「あー、タイプ6の変化ってどうするんだっけ?」と思うことがあります。

この数が少ないというのが曲者で、文法事項というのは難しくても出現頻度が高ければ覚えてしまいますし、簡単でも出現頻度が低ければ忘れてしまいます。

この機会に、タイプ1〜5の動詞と合わせて復習しておきたいと思います。