ツンデレ、ふわとろ
この前、電車の中で近くにいた学生たちの会話の中に「ツンデレ」という言葉が出てきました。
「あー、ツンデレね。もちろん知ってるよ。」
と心の中で呟きつつ、つい不安になり、スマホの辞書アプリで検索してしまいました。
つんでれ[ツンデレ](名)
〔俗〕ふだんはつんつんしているのに、二人きりになるとでれでれする〈性格/人〉。〔二〇〇五年ごろから広まったことば。もとは女性に言った〕
「三省堂国語辞典 第七版」
だいたい思っていたとおりの意味で、ほっとしました。
ところで、この語釈を見ると、ツンデレという表現は「つんつん」と「でれでれ」の合成語であることがわかります。
つんつん(副・自サ)
①〔においが〕強く鼻をつきさすような感じ。つんと。
「ーにおう」
②かたく、上に向かって突き出るようす。
「ーのびた麦の穂」
③とりすましてあいそのないようす。
「ーしている女」
「三省堂国語辞典 第七版」
でれでれ(副・自サ)
①しまりがなくだらしないようす。
「ー(と)した生活」
②〔とくに男が女に対して〕あまくてこびるようす。
「ー(と)した態度」
「三省堂国語辞典 第七版」
この「ツンデレ」のように二つのオノマトペを縮めて一つの言葉にしている日本語というのは他にあるでしょうか?
あちこち探してみたところ、見つけたのはこんな言葉。
ふわとろ(名)
〔俗〕〔オムレツ・お好み焼きなどが〕ふわりと軽く、とろりとやわらかいこと。
「ーの食感」
ふわとろに限らず、食感のオノマトペというのは組み合わせの自由度が高いような気がします。
- ふわふわ+とろとろ=ふわとろ
- もちもち+ふわふわ=もちふわ
- もちもち+とろとろ=もちとろ
ただ食感以外の言葉ではなかなかこのような「オノマトペ+オノマトペ」の例は見つからず。
そういう意味では、ツンデレの希少価値は高いのかもしれません。他に何かあるでしょうか?
三省堂国語辞典 第七版
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カテゴリ: 辞書/辞典/その他, 教育
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