commentator(コメンテーター)と commenter(コメンター)

18021201

以前のエントリーで和製英語としてのプレゼンテーターという言葉を取り上げたことがあります。

presentator(プレゼンテーター)

プレゼンテーター(名)〔和製 presentator〕

プレゼンテーションをする人。

「三省堂国語辞典 第七版」

このプレゼンテーターという日本語を認めるかどうかはおそらく議論の分かれるところ。

ただ少なくとも英語としてはプレゼンター(presenter)が正しい表現です。

それではこの言葉はどうなのでしょう?

☆☆コメンテーター(名)〔commentator〕

〔討論会や放送番組の中で〕説明や意見などをのべる人。解説者。

「三省堂国語辞典 第七版」

present する人が presenter なら、comment する人は commenter なのではないでしょうか?

しかし改めて英語辞書を調べてみると、commentator という単語は comment ではなく commentate という動詞が元になっているということがわかります。

commentate

VERB

Report on an event as it occurs, especially for a news or sports broadcast; provide a commentary.

Oxford Dictionaries

ただ commentator という単語を「Oxford Dictionaries」で調べてみると、comment する人、commentate する人という両方の説明が書いてあります。

commentator

NOUN

1 A person who comments on events or on a text.

1.1 A person who commentates on a sports match or other event.

Oxford Dictionaries

それでは「コメントする人」という意味の commenter という英単語はないのだろうか?と思って調べてみると、こちらも存在することがわかりました。

commenter

NOUN

A person who expresses an opinion or engages in discussion of an issue or event, especially online in response to an article or blog post.

Oxford Dictionaries

これによると commenter には「特にウェブ上で記事やブログへのコメントをする人」という含みがあるようです。

ということは commentator / commenter にはプロフェッショナル/アマチュアという意味合いがあるのでしょうか?

言われてみると commentator という単語には、単に「コメントする人」という意味で使うのにはちょっと重々しい、職業的な響きがあるのはたしかでしょう。

そのためウェブ上で気軽にコメントを残す人を commenter という単語で表すようになったのかもしれません。

何だか面白い単語の使い分けではないかと思います。