鹿のきりんと馬のきりん
「きりん」と聞いて連想するのはいったいどんな動物でしょう?
おそらくほとんどの人はあの首の長いきりんを連想するのではないでしょうか。
そんなきりんは漢字で次のように書きます。
麒麟
「麒麟」というのはもともと中国の神話に出てくる想像上の動物のこと。
きりん[(×麒×麟)](名)
①〔中国で〕想像上の神秘な動物の一つ。口から火をふきながらはやく走るという。
②〘動〙熱帯産で背が高く、首の長い動物。黄色い地に茶色のまだらがある。ジラフ。
「三省堂国語辞典 第七版」
この麒麟という漢字には鹿偏(しかへん)が使われています。
言われてみれば、たしかに①の麒麟は鹿に似ているような気も。
ちなみに「きりん」を漢字変換すると、この鹿偏(しかへん)のきりんの他に馬偏(うまへん)のきりんも候補に出てきます。
騏驎
麒麟は鹿ではありませんが、騏驎は偏のとおり馬を意味する言葉。
きりん[(×騏×驎)](名)
一日に千里を走るという、すぐれた馬。
「三省堂国語辞典 第七版」
面白いのは、鹿と馬を使った漢字が同じ読み方になるということ。
そして同じ読み方なのに違う動物になるということ。
不思議な麒麟と騏驎の組み合わせです。
三省堂国語辞典 第七版
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カテゴリ: 辞書/辞典/その他, 教育
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