フィンランド語学習記 vol.552 − 着たり、脱いだり(1)
きのうに続いて、フィンランド語教室のテキスト『suomea suomeksi 2』に出てきた例文を紹介してみたいと思います。
Panen vaatteet päälle.(私は服を着る。)
Riisun vaatteet (päältä).(私は服を脱ぐ。)
Riisun vaatteet (päältä).(私は服を脱ぐ。)
シンプルな表現ですが、一語ずつ見ていきます。
panen, riisun
Panen vaatteet päälle.(私は服を着る。)
Riisun vaatteet (päältä).(私は服を脱ぐ。)
Riisun vaatteet (päältä).(私は服を脱ぐ。)
panen は「着る」を意味する動詞 panna の一人称単数形。
タイプ3の動詞である panna の活用は次のとおりです。
単数 | 複数 | |
---|---|---|
一人称 | panen | panemme |
二人称 | panet | panette |
三人称 | panee | panevat |
riisun は「脱ぐ」を意味する動詞 riisua の一人称単数形。
タイプ1の動詞である riisua の活用は次のとおりです。
単数 | 複数 | |
---|---|---|
一人称 | riisun | riisumme |
二人称 | riisut | riisutte |
三人称 | riisuu | riisuvat |
vaatteet
Panen vaatteet päälle.(私は服を着る。)
Riisun vaatteet (päältä).(私は服を脱ぐ。)
Riisun vaatteet (päältä).(私は服を脱ぐ。)
vaatteet は「服」を意味する名詞 vaate の複数対格[-t]の形。
単数主格 | vaate |
---|---|
複数対格 | vaatteet |
ここでなぜ複数対格(vaatteet)になるのか?
正直よくわかりません。
「対格=全体」と「分格=部分」という視点で考えると、服全体を着る訳ではないのだから複数分格(vaatteita)を使うべきなのでは?と思ってしまいます。
それとも「今、そこにある服の全体」というニュアンスなのでしょうか?
päälle, päältä
Panen vaatteet päälle.(私は服を着る。)
Riisun vaatteet (päältä).(私は服を脱ぐ。)
Riisun vaatteet (päältä).(私は服を脱ぐ。)
päälle は「上へ」、päältä は「上から」を意味する副詞。
ここでは panna 〜 päälle.(〜を着る)、riisua 〜 päältä.(〜を脱ぐ)という熟語として覚えておいた方がよいでしょう。
ただし päältä の方は( )が付いていることからもわかるように省略されることもあります。
以上、今回は服を着たり、脱いだりするときの表現を見てきました。
明日は引き続き、服以外のものを身につけたり、外したりするときの表現を見ていきます。