フィンランド語学習記 vol.554 − keskellä

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フィンランド語には多くの前置詞・後置詞がありますが、中には一つの単語が前置詞と後置詞の両方として使われることもあります。

「真ん中に」を意味する keskellä もその一つ。

フィンランド語教室のテキスト『suomea suomeksi 2』に出てくる例を見てみましょう。

kukkien keskellä(花の真ん中に)
oppilaiden keskellä(生徒の真ん中に)
keskellä huonetta(部屋の真ん中に)
keskellä katua(通りの真ん中に)
keskellä toria(市場の真ん中に)
keskellä päivää(真っ昼間に)

keskellä が後置詞として使われている時には「属格+keskellä」、前置詞として使われている時には「keskellä+分格」という形になっています。

この形を確認しながら、それぞれの表現を見てみましょう。

kukkien keskellä(花の真ん中に)
単数主格 kukka
複数属格 kukkien

 

oppilaiden keskellä(生徒の真ん中に)
単数主格 oppilas
複数属格 oppilaiden

 

keskellä huonetta(部屋の真ん中に)
単数主格 huone
単数分格 huonetta

 

keskellä katua(通りの真ん中に)
単数主格 katu
単数分格 katua

 

keskellä toria(市場の真ん中に) 
単数主格 tori
単数分格 toria

 

keskellä päivää(真っ昼間に)
単数主格 päivä
単数分格 päivää

 

なお今回扱っている keskellä は、以前のエントリーでさまざまな後置詞の一つとして紹介したことがあります。

フィンランド語学習記 vol.518 − 後置詞あれこれ(2)

また以前のエントリーで、keskellä と同じように前置詞・後置詞の両方として使える単語として lähellä(〜の近くに)という単語を紹介したことがあります。

フィンランド語学習記 vol.330 − 前置詞でもあり後置詞でもある

「属格+keslkellä」「keskellä+分格」という形自体はフィンランド語によく見られるものですが、一語で前置詞にも後置詞にもなるというのは珍しい単語なのでしっかり覚えておきたいと思います。