ラテン文字の安心感

photo credit: eesti via photopin cc

大学生のとき、初めての海外旅行でイギリスを訪れました。

運賃が安いということで、ロシアのアエロフロート航空を利用したところ、トランジットでモスクワに一泊することに。

初の海外ということもあり、ロシア語のキリル文字が全く読めずに心細い思いをしたことをよく覚えています。

ホテルから出ることはできないのですが、それでも自分で両替をしたり、売店で買い物をしたり、レストランで注文をしたりする必要がありました。(レストランで注文をしても1時間以上、食事が出てこなかったことを思い出しました。90年代後半のロシアの話です。)

もちろんラテン文字(英語などのアルファベット)だったとしても未知の言語であれば、意味がわからないのは同じです。

しかし文字から音が推測できる状況と音すら推測できない状況では、安心感がずいぶん違うのではないでしょうか。

フィンランド語は他のヨーロッパ言語との共通語彙も少なく、比較的孤立した言語ではありますが、それでも馴染みのある文字を使っているというだけで、心理的なハードルは低くなっていると思います。

使用する文字は[a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z ä ö å]の29文字で、英語を学んだ人にとって新しい文字は最後の3文字[ä ö å]だけです。

例えばアラビア語はその使用人口に対して、外国語として学ぶ人が少ないとよく言われます。もちろん文化的な要因が大きいとは思うのですが、文字の要因もほんの少しはあるのではないでしょうか。

いつか、ラテン文字以外の言語も学んでみたいという気持ちはあるものの、そう簡単に始められるものではないので、果たしていつのことになるやらです。

↓こんなページがすらすらと読めるようになったら、すごい!と思うのですが。