フィンランド語学習記 vol.48 − 方位のはなし

『フィンランド語が面白いほど身につく本』を読んでいたら、方位の表現がのっていました。

日本語 英語 フィン語
east itä
西 west länsi
south etalä
north pohjoinen

 
ここまでは「ふむふむ」という感じですが、おもしろいなと思ったのはこちら。

日本語 英語 フィン語
北東 northeast koillinen
南東 southeast kaakko
北西 northwest luode
南西 southwest lounas

 
例えば「南東」という場合、日本語でも英語でも「南」と「東」を組み合わせて作るのに、フィンランド語にはそれぞれ独自の単語があるのですね。

これはすごい!と思いました。もっとも覚える手間は二倍かかりますが。。

こういう言語は他にもあるのかなと思い、英語版 Wikipedia の方位(Cardinal Direction)の項を読んでいたら、何とフィンランド語についての記述が出ているではないですか。

In some languages, such as Finnish, Estonian and Breton, the ordinal directions have names that are not compounds of the names of the cardinal directions (as, for instance, northeast is compounded from north and east). In Finnish those are koillinen (northeast), kaakko (southeast), lounas (southwest), and luode (northwest).

8方位の四隅(北東、南東、北西、南西)に独自の単語を当てる言語として、フィンランド語、エストニア語、ブルトン語(フランスの一部で使用)の3つが挙げられています。やはり世界的にも珍しい例なのでしょう。

さらに16方位(北北西など)の場合はどうなのかやや気になったものの、調べる方法がないので調査を断念。

それにしても、ちょっとした方位の表現からもおもしろい発見があるものです。

 

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