よろしくお願いします。
仕事やプライベートでメールを送る際、よく最後に添えるのがこんな言葉。
よろしくお願いします。
デビッド・バーカー著『英語と仲直りできる本』という本を読んでいたら、このフレーズが出てきました。
日本語を勉強しはじめた頃、教科書のはじめの例文を見て、 「『はじめまして』は明らかに Nice to meet you. だけど、そのあとの『よろしくお願いします』って、いったい何?!」 と思わず悩んだことがあります。
そう言われてみると、たしかに「よろしくお願いします」を英語に置き換えるのは難しそうです。
いろいろ考えてみたのですが、どうも適当なフレーズが思い付かず、Google Translate で翻訳してみたところこんな英文に。
Thanks in advance.
なるほど。これはなかなか上手な翻訳ですね。
どちらも相手に何かを期待するときに使う表現ですが、Thanks in advance. の方が「よろしくお願いします」よりも押しの強い言い方と言えるでしょう。
そもそも日本語の「よろしく」とはどんな意味なのでしょう?
[副]《形容詞「よろしい」の連用形から》
1 ちょうどよいぐあいに。程よく。適当に。「―取り計らってくれ」「今ごろあの二人は―やってるよ」
2 人に好意を示したり、何かを頼んだりするときに添える語。「―御指導下さい」「―お願いいたします」『デジタル大辞泉』より
「程よく」「適当に」というのは、程度をはっきりと示さず、曖昧なままにしておく言葉でもあります。
ある意味では非常に日本語らしい日本語であり、それだけにこのニュアンスを外国の人にきちんと説明するのは難しいのだと思います。
英語と仲直りできる本―ネイティブ講師が教える英語上手の秘訣
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