動物園にシロクマを − レイキャビクの市長のはなし

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「スカンジナビア・タイムズ」のアイスランドニュースを読んでいたら、バックナンバーにこんな記事が。

行方不明のレイキャビク市長に懸賞金

レイキャビク市長ジョン・ナール氏の行方がわからなくなっている。レイキャビクの独立党ヘイムダル Heimdall が18日、「市長が行方不明になっており捜索中。見つけた者には懸賞を出す」という声明をフェイスブック上に発表した。

そして次の記事がこちら。

不明の市長はノルウェーでバカンス

レイキャビク市長ジョン・ナール氏の行方が一時不明となり、捜索されていたが、同氏はノルウェーで夏の休暇をとっていたことが判明した。

おいおい。

エイプリル・フールの記事みたいですね。

去年のニュースなんですが、思わず笑ってしまいました。

この市長、おもしろそうな人なので調べてみたところ、市長になる前はコメディアンだったのだとか。

アイスランド金融危機の影響もあり、2010年の選挙で既存の政党を破り、みごと当選したとのこと。

彼の政党「ベスト党」のプロモーションビデオがこちら。

https://www.youtube.com/watch?v=xxBW4mPzv6E

冒頭に登場するのが現市長のナール氏。

曲はティナ・ターナーの「Simply the Best」のカバーなんですが、何だか妙にカッコいいのです。

ビデオの後半で、ナール氏が声高らかに党の公約を宣言するシーンがあります。

「透明な政治」などというスローガンに混じって、こんな公約も。

  • Free towels in all swimming pools(全てのプールに無料のタオルを)
  • A polar bear for the Reykjavik Zoo(レイキャビク動物園にシロクマを)
  • Disneyland in the Vatnsmýri area(Vatnsmýri[地名]にディズニーランドを)
  • Economise, we only need one santa(倹約のため、サンタは一人だけ)

いいですね、このセンス。

世界は広く、人間は自由であるということを教えてくれる北欧のある市長のお話でした。