センチメンタルではない方のセンチのはなし
1メートル=100センチメートルというのは、小学校で習う単位のひとつ。
このセンチ[centi-]というのは、もともと「100」や「100分の1」を表すラテン語の接頭辞で、他のさまざまな単語にも使われています。
その一部を見てみましょう。
1 | centigrade | センチグレード(百分度、摂氏度) |
---|---|---|
2 | centigram | センチグラム(100分の1グラム) |
3 | centillion | 10の303乗 |
4 | centiliter | センチリットル(100分の1リットル) |
5 | centimeter | センチメートル(100分の1メートル) |
6 | centipede | ムカデ |
1) centigrade のもともとの意味は「100分割した目盛り」のこと。
現在ではおもに「水が0度で凍り、100度で沸騰する」摂氏温度の単位として使われています。
ただし近年は celsius の方がよく使われているとのこと。そのため35°Cなどの”C”は、centigrade の”C”でもあり、celsius の”C”でもあります。
3) 10の303乗を centillion と呼ぶのはなぜでしょう?
英語では、million(1,000,000)、billion(1,000,000,000)というように、ゼロが3つ増えるごとに位が上がっていきます。
その際、million を1、billion を2と数えていくと、10の303乗が100番目に当たるため centillion となりました。
1 | million | 106 |
---|---|---|
2 | billion | 109 |
3 | trillion | 1012 |
4 | quadrillion | 1015 |
↓ | ↓ | ↓ |
100 | centillion | 10303 |
6) centipede は、centi(百)+pede(足)という成り立ちの単語。
日本語のムカデも漢字で「百足」と書くので全く同じですね。英語でも日本語でも「百」が付いていますが、実際の足の数はぴったり百という訳ではないようです。
では何本なのか?というと種類によってさまざまなようですが、多いものになると100本以上(!)のムカデもいるそうです。
以上、今回はセンチ[centi-]が付く英単語を紹介しました。
なお[senti-]が付く単語には、sentimantal(感傷的な)、sentinel(歩哨)などがありますが、これはまた別の話。