シルボ・ゴメーロ − 口笛の言語

言語

人間が音声または文字を用いて思想・感情・意志などを伝達したり、理解したりするために用いる記号体系。また、それを用いる行為。ことば。

『広辞苑』より

数え方にもよりますが、この世界には約3,000の言語があると言われています。

それらの言語はまず音声を持っており、その他に文字や手話やボディー・ランゲージなど、さまざまな伝達の形式を持っています。

しかしこの広い世界には、なんと口笛による言語があるのだとか。

シルボまたはシルボ・ゴメーロ(スペイン語: el silbo gomero)とは、スペイン領カナリア諸島のラ・ゴメラ島で話される口笛言語である。

口笛の音をスペイン語の各音に対応させることで、口笛だけでコミュニケーションを取るという形態をとっている。

Wikipedia「シルボ」より

口笛によるコミュニケーションというと、例えば羊飼いの口笛のようなシンプルなものを思い浮かべるかもしれません。

しかしそれらは通常の言語のように、形態素と音素に分解できるような二重文節(double articulation)を持っている訳ではありません。

口笛は難しい。
形態素 口 笛 は 難しい
音素 k u c h i b u e w a m u z u k a s h i i

 
この意味で、羊飼いの口笛はヒトの自然言語とは異なります。

しかしシルボ・ゴメーロは複数の母音と子音を異なる周波数にのせて表現することで、ヒトの言語(スペイン語)を口笛に移し替えた本格的な言語なのだとか。

そんなシルボ・ゴメーロを実際に使っている動画があったので貼っておきます。こんな風に話すことができたら、何だか楽しそうだと思いませんか?