外国語学習法の書籍に関する感想など

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Lienhard Schulz / CC-BY-SA-3.0

日本で街の大型書店に行けば、必ず外国語のコーナーがあります。

普通は「英語・ドイツ語・フランス語」など言語ごとのコーナーに分けられており、その中で「学習法」という見出しプレートを見かけることもあります。

英語に関するものがほとんどですが、学習法の本は百花繚乱といった状態なので、自分に合ったものを選ぶためにはそれなりのリテラシーが必要になると思います。

私もそういった種類の本を読むのは大好きなので、新刊が出ているのを見るとついつい手に取ってしまいます。

しかしこれが英語圏ではどうかというと、外国語の「学習法」に関する本はあまり見かけることがありません。大型書店や専門書店に行っても、見つかるのはTESOLなどの英語教授法や、第二言語習得理論(SLA)に関する専門書ばかりです。

一般の人が読むような書籍は日本に比べると圧倒的に少ないのが現状です。

これには様々な理由があるのでしょうが、今思い当たるのは下記の3点です。

❶ 英語圏のマーケットでは、そもそ外国語を学ぼうというニーズがあまりない。

最大のworld languageである英語を使える以上、わざわざ外国語を学ぶ必要はないという訳ですね。その是非はともかく、ありそうな理由です。

❷ 外国語は自分で学ぶものではなく、教室で教わるものだと思っている。

英語ネイティブであるということは、世界中で英語を教えるチャンスがある訳ですから、英語教授法に関する書籍は充実しています。そのこともあり、外国語を独学するという風土があまりないのかもしれません。

❸ 日本人が凝り性である。

外国語の学習に際して綿密な方法論を考えたりするのは、日本人の性というもので、外国の人はもっと大雑把であるような気がします。ざっくりと単語・文法を覚えてまずは使ってみようというスタイルですね。

いずれにしても、日本では外国語の学習法に関する本が多く出版されていますので、これを利用しない手はありません。しかし実際にその外国語と向き合う時間をおろそかにして、学習法マニアになってしまわないよう自戒する必要はあると思います。