フィンランド語学習記 vol.106 − ようこそ!

先日のフィンランド語教室にて。

授業前にペアで単語の問題を出し合った際、「ようこそ」はフィンランド語で何?と聞かれて、しばらく固まってしまいました。

普段使っていないと、基本表現もどんどん忘れてしまいます!

「ようこそ」は、

Tervetuloa!

そういえば、映画『かもめ食堂』で、主人公のサチエさんがお客さんにそのように言っていたのを思い出しました。

ここから少し発展して「〜へようこそ」と言いたいときには、次のような形になります。

Tervetuloa Suomeen!(フィンランドへようこそ!)
Tervetuloa Helsinkiin!(ヘルシンキへようこそ!)
Tervetuloa Japaniin!(日本へようこそ!)
Tervetuloa Tokioon!(東京へようこそ!)

ここでは Suomeen, Helsinkiin, Japaniin, Tokioon は入格という形になっています。

[主格]Suomi, Helsinki, Japani, Tokio
[入格]Suomeen, Helsinkiin, Japaniin, Tokioon

入格は「〜の中へ」という意味を表すフィンランド語の格変化の一つ。

スオメーンとかトキオーンという音の響きは何となくユーモラス。

ただし同じ「〜へようこそ」でも入格にならないケースもあるのが、フィンランド語の複雑なところ。

Tervetuloa Venäjälle!(ロシアへようこそ!)

この Venäjälle は向格という形。

[主格]Venäjä
[向格]Venäjälle

向格は「〜の表面へ」という意味を表します。

フィンランドや日本は「中」へお迎えするのに、ロシアは「表面」へお迎えするのはなぜでしょう?

なかなか不思議な使い分けだと思います。

いずれにせよ、

Tervetuloa Japaniin!

東京オリンピックの際の「おもてなし」にこんな表現はいかがでしょうか。

<おまけ>

こんな動画を見つけました。Tervetuloo とは何でしょう?(すごい再生回数!)