アメリカ連邦議会におけるバイリンガル議員の割合とは?

アメリカの人は、外国語の学習にあまり熱心ではないという話を聞くことがあります。

真偽のほどはわかりませんが、グローバル言語としての英語がこれだけ普及した世界ではさもありなん、

Necessity is the mother of learning.

といったところでしょうか。

しかしアメリカ国内に目を向けてみると、移民の増加もあり、英語の母語話者比率は徐々に減少しているとのこと。地域によってはスペイン語やロシア語など、さまざまな言語が話されています。

米サイト『Language Magazine』が、そんなアメリカの第二言語事情に関する面白い調査結果を掲載しています。それはアメリカの連邦議会にバイリンガルの議員はどれくらいいるのか?というもの。

Language Magazine » Blog Archive » Survey of World Languages in Congress

対象者540名への調査結果は次のとおり。

There was an overall 65.6% response rate to the survey, and of those 35% had at least some second language ability while 20% claimed to speak the language fluently – considerably higher than the estimates for the general population.

(調査には全体で65.6%の返答があった。そのうち35%の人は何らかの第二言語能力を持っており、20%の人はその言語を流暢に話せると主張した。この数値は一般人口の推定値と比較してもかなり高い。)

第二言語を流暢に話せる議員が全体の二割というのは、思ったより高い数値ではないでしょうか。

なお言語別の内訳ではスペイン語が一位(54%)。他にはフランス語、中国語、ドイツ語が多かったとのこと。

一方、日本の国会議員はどうなのでしょう?

「何らかの第二言語能力を持っている」に該当する人はおそらく100%でしょうが、「流暢に話せる」に当てはまる人は20%もいないかもしれませんね。

もっとも、外国語を「話せる」とか「使える」と言うときの基準はあいまいなので、日本人のメンタリティを考えると、かなりの上級者でも「私は流暢に○○語が話せます!」とは言わないような気がします。

いずれにせよ、外国語の教育政策を論じるような立場の議員には、何らかの外国語をきちんと身に付けた経験があってほしいと思いますし、それが難しいならせめて専門家の意見に耳を傾けてほしいですね。