フィンランド語学習記 vol.118 − 砂糖あり?それとも砂糖なし?
フィンランド語教室47週目のレポート。
今回はまず序数の名前と月の名前を練習しました。
このブログでは、以前にどちらも取り上げたことがありますが、だからといってすらすらと言える訳ではありません。
[参考]フィンランド語学習記 vol.68 − 序数の名前 | Fragments
[参考]フィンランド語学習記 vol.42 − 月の名前 | Fragments
特に月の名前は覚えるのが難しいですね。
とはいえ月の名前は全部で12個のみ。繰り返し練習すれば何とかなるでしょう。
さてこの日習った表現の中で、面白いと思ったのが次の一文。
(砂糖あり?それとも砂糖なし?)
*sokeri(砂糖)、A kanssa(Aといっしょに)、vai(それとも)、ilman A(Aなしで)
これはコーヒーなどを出すときに、砂糖はいるかいらないかを聞いている表現。喫茶店で言われることもありそうですね。
前半の Sokerin kanssa は「with sugar」の意味。
kanssa は後置詞なので、A kanssa で「with A」の意味になります。
一方、後半の ilman sokeria は「without sugar」の意味。
ilman は前置詞なので、ilman A で「without A」の意味になります。
こういった表現をつくるとき、英語なら前置詞(with A)、日本語なら後置詞(Aと)を使う訳ですが、フィンランド語では表現によって前置詞/後置詞を使い分けなければなりません。これは少々複雑。
もう一度、フィンランド語の語順をベースに一語ずつの対応を見てみましょう。
フィン | Sokerin | kanssa | vai | ilman | sokeria | ? |
---|---|---|---|---|---|---|
英 | sugar | with | or | without | sugar | ? |
日 | 砂糖 | あり | それとも | なし | 砂糖 | ? |
よく見ると、砂糖を意味する sokeri の語形も少しだけ変わっているのがわかります。
[分格]sokeria
kanssa の前に置く名詞は属格、ilman の後に置く名詞は分格になります。
すなわち以下のように覚えるとよいのでしょう。
フィン | 英 | 日 | |
---|---|---|---|
(属格)+kanssa | → | with(属格) | (属格)といっしょに |
ilman+(分格) | → | without(分格) | (分格)なしで |
たった一行の中に、ずいぶんと奥深い世界が広がっています。これはおもしろいですね!