フィンランド語学習記 vol.124 − 不規則動詞に関する覚書

Woman with Wreath of Flowers in Her Hands

少なくともこれまでに習ったところでは、フィンランド語の動詞の語形変化は非常に規則的。

ほとんどの動詞の語形変化は6つあるパターンのいずれかに集約されます。

そんな中、これまでに習った不規則動詞3つをまとめておきます。

 

olla

olla は、英語の be に当たる動詞。

Minä olen onnellinen.(I am happy.)
*例文は『Wiktionary』より

人称ごとの語形変化(現在形)は次のとおり。

単数 複数
一人称 olen olemme
二人称 olet olette
三人称 on ovat


もし規則的に変化すれば、三人称単数は olee、複数は olevat となるはずですが、短く on, ovat という形になっています。

 

tehdä

tehdä は、英語の do, make などに当たる動詞。

Mitä sinä teet?(What are you doing?)
Tein äidilleni kakun.(I made a cake for my mom.)
*例文は『Wiktionary』より

人称ごとの語形変化(現在形)は次のとおり。

単数 複数
一人称 teen teemme
二人称 teet teette
三人称 tekee tekevät


辞書形 tehdä と活用形の関係は不規則ですが、もし tekeä という原形を想定するなら、それぞれの活用形は規則的になります。

よって厳密な意味では、不規則動詞とは呼べないのかもしれません。

 

nähdä

nähdä は英語の see に当たる動詞。

Näin hänet eilen.(I saw him yesterday.)
*例文は『MOT Finnish-English』より

人称ごとの語形変化(現在形)は次のとおり。

単数 複数
一人称 näen näemme
二人称 näet näette
三人称 näkee näkevät


さきほどの tehdä と同じく、辞書形 nähdä と活用形の関係は不規則ですが、もし näkeä という原形を想定するなら、それぞれの活用形は規則的になります。

 

英語との比較

今回取り上げたフィンランド語の動詞 olla, tehdä, nähdä は、それぞれ英語の be, do/make, see に当たります。

これらの英語はすべて不規則動詞。

原形 過去形 過去分詞形
be was/were been
do did done
make made made
see saw seen


そもそも英語ではよく使われる動詞ほど不規則な変化をするケースが多いですし、不規則動詞の数は数えられないくらい多いです。

日本語の場合は、来る(カ行変格活用)、する(サ行変格活用)くらいでしょうか。

フィンランド語の場合も、真の不規則動詞は olla くらいで、他の動詞は規則的に活用するようです。

それでは活用のルールが簡単で不規則動詞が多い言語(英語など)と、活用のルールが複雑で不規則動詞が少ない言語(フィンランド語など)では、どちらの方が覚えやすいのでしょうか?

初心者からすると、前者の方がとっつきやすいのかもしれませんが、一度きちんと習得してしまえば後者の方が楽。。。と信じて頑張ることにしたいと思います。

MOT Finnish-English MOT Finnish-English
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カテゴリ: 辞書/辞典/その他, ビジネス
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