フィンランド語で使う文字、使わない文字
フィンランド語で使われるアルファベット(aakkoset)は全部で28文字。
28文字の内訳は英語と同じ[a to z]に、点々付きの[ä]と[ö]。この他に29番目の文字としてスウェーデンのOこと[å]が使われることもあります。
[参考]スウェーデン語の[O]こと[Å]について | Fragments
しかし手元の『フィン・日ポケット辞典』を見ると、[a]の見出し語は全部で31ページあるのに対して、[b]はわずか2ページ、[c]は1ページ(5単語)しかありません。
フィンランド語では[b, c, f, g, q, w, x, z]の8文字は外国語や外来語を表記するときにのみ使われるのだそうです。
そこで『フィン・日ポケット辞典』から、それぞれの文字で始まる単語を一つずつ拾ってみることにしました。すると。。。
フィン | 日 | |
---|---|---|
b | banaani | バナナ |
c | CD-soitin | CDプレーヤー |
f | farkut | ジーンズ |
g | genetiivi | 属格 |
q | – | – |
w | – | – |
x | – | – |
z | – | – |
何と[q, w, x, z]で始まる単語は一つものっていないことが判明。
映画『ミス・ジーンズ・フィンランド』の原題『Miss Farkku-Suomi』にも使われている farkku(複数形 farkut)も[ f-]で始まっているので、生粋のフィンランド語ではないということになります。
[参考]フィンランド映画祭2013で『ミス・ジーンズ・フィンランド』を観てきました。 | Fragments
調べてみたら、farkku は何と英語の farmer に由来する単語なのだとか。他の単語と違い、英語は全く連想しなかったのでややびっくり。
以上、ちょっとおもしろいトピックだと思ったので取り上げてみました。