「卵」と「玉子」の違いとは?

photo credit: Domiriel via photopin cc

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「たまご」を漢字で書くとき、「卵」と「玉子」という二種類の漢字を当てることができます。

この二つの違いは何でしょう?

ぱっと思い浮かぶのは「卵」は調理前、「玉子」は調理後のものを指すということ。

すなわち、なまたまごなら「生卵」、たまごやきなら「玉子焼き」というイメージがあります。

しかし調べてみると、実際には「卵焼き」という表記もあるようです。

○ 生卵 △ 生玉子
○ 卵焼き ○ 玉子焼き

こうしてみると「調理後=玉子」という公式は必ずしも成り立ちません。

また同じたまご料理でも、たまごやきは「卵焼き」より「玉子焼き」、ゆでたまごは「ゆで玉子」より「ゆで卵」の方がしっくりくるような気がします。

もしそれが正しいなら、殻が付いているもの(原形をとどめているもの)は「卵」、殻が付いていないもの(原形をとどめていないもの)は「玉子」という分類もできそうです。

 

たまごと egg

「卵」も「玉子」も英語に直せば egg です。

ただし egg は、殻が付いていて一個、二個と数えられるときには可算名詞ですが、原形をとどめていない中身を指すときには不加算名詞になることがあります。

考えてみると「卵」と「玉子」の違いも、この英語の使い分けに似たところがあるのかもしれません。

実際、Google翻訳で「卵」を英訳すると eggs と変換されますが、「玉子」を英訳すると egg と変換されます。

この繊細さには驚かされますね。