フィンランド語学習記 vol.129 − 冬至とクリスマス

photo credit: Hellebardius via photopin cc

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昨日に続いて冬至のお話。

winter solstice − 冬至のはなし | Fragments

昨日は英語編でしたが、本日はフィンランド語編です。

 

フィンランド語で「冬至」は何と言う?

フィンランド語で「冬至」は talvipäivänseisaus(タルヴィパイヴァンセイサウス)。

長い!

しかし分割してみれば、それほど難しいことはありません。

  • talvi(冬)
  • päivä(日)
  • seisaus(停止)

seisaus は昨日紹介した英語の solstice のように「太陽の高低の停止」を意味するのだと思います。しかし語のつながりから「冬の終わり」と読めなくもありません。

冬至から先は(気温はともかく)日照時間はどんどん長くなっていきます。春を待ちわびる気持ちが伝わってくるような表現ですね。

 

冬至とクリスマスの関係とは?

北欧では、キリスト教の伝播以前から行われていた冬至祭の慣習が、現在でもクリスマスのイベントとして残っているのだそうです。

別の言い方をすれば、クリスマスというのは、もともと冬至祭がルーツだという説もあるのだとか。

Many popular customs associated with Christmas developed independently of the of Jesus’ birth, with certain elements having origins in pre-Christian festivals that were celebrated around the winter solstice by pagan populations who were later converted to Christianity.

(クリスマスに関して定着している多くの慣習は、キリストの生誕記念とは無関係に発展したものである。その中には、異教徒が冬至の頃に行っていたキリスト教以前の祝祭にルーツを持つものもある。彼らは後にキリスト教に改宗した。)

Wikipedia「Christmas」より

フィンランド語で「クリスマス」は joulu(ヨウル)。

この joulu というのは、もともとは冬至祭を指す言葉。

ユール(北欧語: Yul、英語: Yule)は、古代ヨーロッパのゲルマン民族の間で、冬至の頃に行われた祭りのこと。のちにキリスト教との混交が行われたが、北欧諸国では現在でもクリスマスのことをユールと呼ぶ。

Wikipedia「ユール」より

ちなみに yule という単語は、英語の語彙としてもまだ残っており、大きめの辞書を引けば「クリスマス」という訳語を見つけることができます。

冬至といえば、日本ではかぼちゃを食べたり、ゆず湯に入ったりする風習があります。一方、フィンランドでは、クリスマスに豚肉のハムを食べたり、ホットワインを飲んだり、サウナに入ったりするのだとか。

日本人が想像する英語圏の典型的なクリスマスとは一味違うようですね。

明日のクリスマスはどのように過ごしますか?